こんにちは、SUGAR-RAY(シュガーレイ)です。
Twitterを起点に活動しています。
ボクシングの専門家を目指しています。まだまだ道半ばですが頑張ります。
さて今回は下記のツイートについて深掘りします。
パッキャオから学べること 彼はどのパンチを打つときも防御の時も常につま先立ちでステップを踏みます。 驚異的なのはどんなに疲れてダメージを負っていても 12ラウンドつま先立ちを維持できる点です。 ソックスのふくらはぎの隆起がやばい。 これが他に類を見ない優位性を生み出していると思う。
この記事ではこの部分をさらに深掘りします。
・結論→このステップがパッキャオの生命線
パッキャオは涼しい顔して12ラウンドステップを踏み続けてアグレッシブなボクシングをしますが、そもそもこれが出来るボクサーはほとんどいない。
唯一、現在だとロマチェンコぐらいかなと。
参考記事↓↓↓
ただ、今やボクシング界のレジェンドとなったパッキャオも最初からこのような動きが出来ていた訳ではありません。
つまり膨大な練習量からくるものでして、キャリア初期の頃の戦い方からスタイルチェンジしてくる過程とその練習法について書いていきます。
この記事を読めば、パッキャオがステップを踏む理由や練習法などが分かります。
・キャリア初期のパッキャオの戦い方
マニー・パッキャオVS寺尾新
1998年5月18日 パッキャオ19歳(当時OPBF東洋フライ級王者) 戦績24戦23勝(14KO)1敗
当時のパッキャオはベタ足です。
※ペタ足とはつま先からかかとまで足がべったりと地面に付いている状態
そしてこの時はパンチ力に相当自信があり、一発当たればいいやという感じの雑なボクシングです。それでも19歳にして東洋チャンプというのは才能が無いと無理です。パンチが相当強かったことが想像されます。
主にサウスポースタイルからの左ストレートを武器としています。
その他のパンチは見せパンチに近い。
・キャリア中期のパッキャオの戦い方
マニー・パッキャオVSマルコ・アントニオ・バレラ 第一戦
2003年11月15日 パッキャオ24歳(世界2階級制覇王者) 戦績41戦38勝(29KO)2敗1分け
この当時は新トレーナーのフレディ・ローチ(スーパーバンタム級時代から師事)の教えもあり、フットワークを使い始めます。
この当時のステップの使い方はパッキャオのパンチ力を最大限に活かすための攻撃力向上のための踏み込みの要素が強いです。
というのも、キャリア初期の寺尾新戦ではフライ級(50,8Kg)のため減量苦で階級UPしています。
この頃はフェザー級(約57,1Kg)
減量苦からの解放と新トレーナーのフレディ・ローチの教えによる戦法の幅が広がったこともあり、勢いが凄かったです。寺尾新戦以降ここまで勝った試合は全てKOなのが凄まじさを物語っています。
・キャリア全盛期~後期のパッキャオのステップ
マニー・パッキャオVSアントニオ・マルガリート
2010年11月13日 パッキャオ32歳(世界5階級制覇王者) 戦績57戦52勝(38KO)3敗2分け
この当時は神がかり的な強さでした。
デラホーヤを倒し、ハットンを倒し、コットも倒し、クロッティにも勝つ。
一言で言えば信じられない爆発力でした。
実はメイウェザーはこの時期、引退しています。(のちに引退撤回でカムバック)
ボクシング界の主役だったメイウェザーが引退した途端に出てきたパッキャオ。
そして破竹の快進撃。
この時のパッキャオの主戦場はウェルター級(約66,68㎏)
もはや減量など一切いらない状態です。
ここから存分にステップをフルに活用します。
ステップを踏む理由
結論:体格差をカバーするためです
パッキャオの身長は166㎝リーチも170㎝とこれぐらいの体格のボクサーはバンタム級(約53.5Kg)でも普通にいます。
ウェルター級のパッキャオの足の運びには相当工夫が見られます。
今までは攻撃を最大限に活かすために用いられていたステップが、ディフェンス面により重点を置くようになります。
特にサイドステップを多用するようになり、相手を惑わすフェイントの動きも増えます。
攻撃面もフルパワーで攻めるというよりは、どこか力を温存しながら戦っているようにも見えます。
それもフルラウンド動き続ける足のスタミナがあってこそ。
そのためにパッキャオは普段から超地味な練習をコツコツ取り入れています。
具体的には下記です。↓↓↓
このトレーニングでは下半身をいじめ抜いて鍛えます(笑)
さらに普段のジムワークでも足が止まる事を許さないほど忙しく動き回っている印象です。
・世界6階級制覇王者パッキャオがレジェンドになった理由
実は、年齢を重ねるに連れてステップワークを多用するようになった選手はパッキャオだけです。
ボクシング界のレジェンドになった理由は上記の点だと私は考えます。
パッキャオ以外でもフットワークを武器として多用する選手は過去にごまんといます。
有名どころでいくと、
モハメド・アリ(元世界ヘビー級王者)
シュガーレイ・レナード(元世界5階級制覇王者)
などです。
彼らもフットワークがとても軽く、さらにどの選手よりも速く多彩でした。
しかし、そんな彼らもキャリア終盤の年齢を重ねた頃にはフットワークを多用することは出来なくなっています。
通常、ボクサーが年齢を重ねると衰えが顕著なのが足腰です。
足腰が衰えてくると、当然パンチ力も落ちますしスピードやスタミナも落ちます。
パッキャオが驚異的な点は41歳となった現在でもフットワークや下半身の衰えがそこまで見えないことです。(もちろん、全盛期よりは衰えている)
未だに世界のトップレベルでチャンピオンクラスのボクサーと試合しても勝てるレベルを維持しているというのは下半身の強さが物語っています。
・まとめ
パッキャオのステップワークという点に絞って記事を書いていきました。
まとめますと、
キャリア初期ではほとんどステップを使わずにパンチ力で勝負するタイプでした。
キャリア中期からトレーナーの影響もあり、ステップを使用し始めますがそれよりも減量苦から解放されたパワーの方が目立っていました。
キャリア後期になりますと、攻防のバランスがほぼステップワークによって構成されています。
パッキャオがボクシング界のスーパースターとなった背景には下半身を徹底的に鍛えたからだと思っております。
私が最初にパッキャオを知ったのはWOWOWエキサイトマッチでした。
当時はここまでのボクサーになるなんて予想もしていませんでした。
ダイヤの原石とはこんな所にあるんだなぁと思ったのを思い出します。
WOWOWを観ればいち早くこれからスーパースターとなるボクサーが観れますよ。
この記事も参考にどうぞ。
→WOWOWを見るには?加入までの手順をわかりやすく解説します
参考元 MANNY/マニー
今回は以上です。
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