
ボクシングの練習でアッパーが上手く打てないんだよなぁ。
打ち方が悪いんだろうか、、、
誰かコツとかイラスト付きで教えてくんないかな
このような疑問に答えます。
こんにちは、SUGAR-RAY(シュガーレイ)です。
今回はボクシングでもKOに繋がりやすいパンチであるアッパーカットについて深掘りして解説していきます。
私の自己紹介だけ簡単にしますね。(どうでもいい人は読み飛ばして下さいw)
ボクシングは25年くらいで人生の2/3以上、関わっています。
試合数も2000~3000くらい観てまして、実技経験はアマチュアで3試合やりました。
でもプロの新人王にボコボコにされて断念。
アラサーになった今もボクシングへの情熱は絶えることなく、自分の中で燃えたぎっております。
普段はTwitterにて毎日発信しているので興味があれば覗いてみて下さい。
今回はアッパーカットについて4つの視点で解説します。
この記事を読めば、アッパーの効果的な打ち方やコツなどの実例がわかりますよ。
ではよろしくお願いします。
・アッパーの打ち方は超簡単(最適な練習方法を教えます)
実はアッパーの打ち方は簡単です。下記の動画をご覧ください。
結論、打ち方がしっくりきていないのであればこれを反復練習するだけで正しい打ち方が身につきます。
ここから左の動画と右の動画の打ち方についてコツを解説します。
コツは2つです。
・インパクトの瞬間、ウェイトが拳に乗るかどうか
1つは【アッパーを打つ動作を繰り出す際に拳に体重が乗ることを意識】です。
これは実際に体を動かしてみて感覚で理解すると上達が早いです。
実際には【拳に体重を乗せることの意識】は、アッパーに限らず打撃系の全てのパンチについて同じことが言えます。
それだけ重要な要素であり、瞬時に拳に体重を乗せることの出来るボクサーはKOで勝てる確率が高いボクサーです。
・シフトウェイトによってパンチの破壊力が決まる
2つ目は体重を乗せるには【下半身の体重移動が全て】ということです。
左の動画と右の動画を見比べてみると一目瞭然ですが、左の動画では明らかな手打ちで下半身から連動されるパワーを活かせていません。
つまり、この打ち方では相手にダメージを与えることは出来ないですしガードががら空きなので相手のパンチを貰う可能性が高く非常に危険です。
※基本的にはアッパーは相手に強烈ダメージを与えるパンチです。逆に言えばダメージを与えられなければ意味がありません。
ところが右の動画ではスムーズに後ろ足から前足へと体重移動していることがわかります。
この動作によって前足に体重が移動したパワーを拳に伝えるのがアッパーの正しい打ち方です。
さらに右の動画では前足に体重移動したあとに後ろ足を蹴っています。
これによって、前足にさらに体重が乗り強烈なアッパーカットが打てます。
・アッパーでKOを量産している名手(結論:半端ないほど反復練習してる)
アッパーカットでKOを量産している名手を紹介します。
下記の3名を代表に挙げます。
“カネロ”サウル・アルバレス
ザブ・ジュダー
マイク・タイソン
この3選手を見ておけば間違いないと思います。
ほぼKOで倒すときはこのアッパーが絡んでいます。
カネロ・アルバレスであれば、左ボディからの右アッパーカットなどコンビネーションのフィニッシュパンチで上手くアッパーを絡ませています。
ザブ・ジュダーであればサウスポースタイルから繰り出される左のボディアッパーや顔面への左アッパーが大きな武器です。
マイク・タイソンは右ボディフックから右アッパーを顔面に繰り出す形で多くのKO劇を生み出しました。
ではなぜアッパーはKOに繋がるのでしょうか。
それは基本的に見えないパンチだからです。
アッパーカットはジャブやストレート、フックのように人間の視界に納まる類のパンチではありません。視界の外から飛んでくるパンチは人間の盲点を突きます。
そして見えない角度からパンチを食らうと大きなダメージを負いやすいです。
そのためKOに繋がりやすいと言えます。
実際にアッパーを主武器としている彼らは普段の練習でアッパーをかなり練習しています。
ここではマイク・タイソンを例に出します。
タイソンは自身の練習の中で師であるカス・ダマトが考案したナンバーシステムを使用していました。
1番 顔面の右側面(テンプル)
2番 顔面の左側面(テンプル)
3番 アゴの右側(ジョー)
4番 アゴの左側(ジョー)
5番 右わき腹
6番 左わき腹
7番 顔面(鼻またはアゴの先端)
8番 みぞおち
のように番号を付けました。
タイソンが得意な「6.7」をコーチが指示していました。これは、右フックで敵の左わき腹を叩き、右アッパーでアゴを突き上げるコンビネーションです。
“参照:ジョー小泉著、世界のKOアーチスト”
主武器とするには普段の練習からかなりアッパーの練習を意識しているように思えます。
ミット打ちの場合コンビネーションの中にアッパーを盛り込んでいますし、アッパーの種類を使い分けています。
そして実際にスパーリングで自らの武器にするまで消化しています。
・ボクシングではアッパーは最大のデメリット?
とはいえ、アッパーにはデメリットもあります。
それは下記です
・ガードががら空きになる。 ・空振りしたあとにカウンターを貰いやすい ・怖くて打てない
実はアッパーをほとんど打たない選手も世界ランカーレベルでも存在します。
例えばヘクター・カマチョ(元世界3階級制覇王者)という選手です。
この選手の場合、厳密にいうとアッパーは見せパンチです。
KOに結びつかせるフィニッシュにはほぼ使わない。
実際にこの選手はプロ全戦績で87戦戦っていますがアッパーでのKO勝ちは私の覚えている限り1回。
あくまでも他のパンチに繋げるための捨てパンチにすぎません。
このような使い分けをする背後には先ほどのデメリットが隠されています。
アッパーを打つことによって一瞬オープンガードになります。これは一瞬ですが、コンマ何秒の世界で勝負しているプロアスリートにとってコンマ何秒かの隙は命取りです。
またアッパーは空振りしたら他のフックやストレートに比べて隙だらけになります。
同じくここを狙い打たれる危険性が重大です。
そして最後にそもそも怖くて打てないという問題です。
スパーリングや普段のミット、シャドーなどの練習でアッパーを打つ訓練を積んでいないと試合でアッパーを打つのは難しいです。
ましてや、これを決めパンチにするのは困難です。
かなりの練習量があって初めてスムーズに繰り出せるということが言えます。
・まとめ(アッパーカットは諸刃の剣)
まとめます。
アッパーの打ち方を基礎から知りたい方はこの記事に添付した最初の打ち方の動画をご覧ください。
シンプルですが、色々リサーチしたところ、この通りに練習すればアッパーカットの打ち方がかなり上達します。
アッパーを主武器としている名手はカネロ・ジュダー・タイソン辺りにフォーカスするとわかりやすいです。
強烈な武器となるアッパーですが、もちろん弱点があります。
具体的には
・ガードががら空きになる。
・空振りしたあとにカウンターを貰いやすい
・怖くて打てない
この部分です。
参考になれば幸いです。
日本のプロボクサーは総じてアッパーが苦手です。
それは普段のジムワークからアッパーの練習が少ないことが起因していると思います。
それに比べて海外の選手は実はアッパーの練習をかなりします。
日本の選手が海外に武者修行で行くと、アッパーの練習をかなりしていることに驚きます。
ストレート系のパンチの練習が主である日本とは違い、威力を重視する海外ならではだと思います。
暴露するとWOWOWエキサイトマッチから私はこういった情報を得ています。
興味がある方はエキサイトマッチに出てくる海外のボクシングの試合もチェックしてみて下さい。
合わせてこちらも見て頂ければさらに深く学べますよ。
興味があればご覧ください。
今回は以上です。
おわり
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